萩ウォーカー須佐クチコミ地域メディア

GoogleChrome無料ダウンロード
萩ウォーカー推奨ブラウザー

 ユーザ名 
 パスワード  ←忘れた?
IDとパスワードを記憶
ユーザ登録
須佐ホルンフェルス
日本地質百選須佐ホルンフェルス大断層
須佐湾遊覧船
須佐湾遊覧船
須佐男命いか認定店
須佐男命いか認定店
きただにひろし♪
きただにひろし/少年の瞳のままで。。。
管理人ブログ
萩ウォーカー管理人ブログ
管理人ブログ。。。

切り抜き詳細

発行日時
2018-6-6 23:17
見出し
アイルランド共和国訪問記〈中〉
リンクURL
http://yamamoto513.blog.fc2.com/blog-entry-568.html アイルランド共和国訪問記〈中〉への外部リンク
記事詳細
5月25日の朝、在アイルランド共和国日本大使館を訪問し、三好真理大使に面会しました。



大使からは、アイルランドの歴史や社会情勢などの概略を伺うことができました。
大使のお話、およびその前後に私が学んだり、見聞したりしたことを総合すると、おおよそ以下の通りです。

アイルランドは、アイルランド島の大部分を占める国で、現在もイギリスの一部である北アイルランドとのみ国境を接しています。(アイルランド島全体の面積は8万4千平方キロ、アイルランド共和国の面積は7万平方キロです。)
気候は、温かい北大西洋海流の影響を受けた典型的な西岸海洋性気候で、高緯度のわりにかなり温暖です。

歴史をみると、海の外から度重なる影響を受けてきており、複雑です。
もともとの多神教の風土の上に、5世紀になってキリスト教が根をおろし、敬虔なカトリック国となりました。(この布教に極めて重要な役割を果たしたのが、聖パトリックであり、前回のブログで紹介した聖パトリック大聖堂の由来となっています。)
北方の海からは、ヴァイキングと呼ばれたノルマン人が度々押し寄せます。決定的だったのは、もっとも近い東の強国イングランドとウェールズのアングロサクソン人による侵攻で、16世紀以降は遠征が繰り返されました。激しい抵抗や反乱が幾度も試みられましたが、ついに1801年に「グレートブリテンとアイルランド連合王国」(現在のイギリスの正式国名とわずかに違い、「アイルランド」の前に「北」が付いていません。)として、完全に併合されてしまいます。
1840年代にはジャガイモ飢饉と呼ばれる悲惨極まる飢餓に見舞われ、大量の餓死と国外移住によって、人口が最盛期の800万人から400万人余りへと半減してしまいます。このときの本国イギリスの仕打ちは過酷かつ無慈悲なものであり、アイルランド人の対英感情を決定的に悪化させました。
このアイルランドが独立を勝ち取ったのは1921年です。最も近い国であるイギリスとの関係は、特に経済面において分かちがたいものがありますが、感情面では今なお全面的に良好とまではいかないという感触を受けました。
かえりみれば、歴史にまつわる隣国との感情のもつれは、我々日本人にとっても決して縁遠いものではありません。

アイルランドはまた、文学の国でもあります。
ケルト人の特質なのか、詩的文学の系譜が脈々と息づいていて、ウィリアム・イェーツ、ジョージ・バーナード・ショーをはじめノーベル文学賞受賞者がなんと4人もいます。これは人口比では世界一とされています。
ほかにも、『ガリバー旅行記』で有名なジョナサン・スウィフト、『サロメの』オスカー・ワイルド、『ユリシーズ』や『ダブリン市民』のジェームズ・ジョイスなど、世界的な文豪が続々と輩出しています。
おおそれに、島根県とのご縁の発端となった小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)を忘れてはいけません。

現在のアイルランドは、経済的・社会的に最先端を行き、また激しい変化のただ中にあります。
ユーロ圏唯一の英語圏であり(BREXITつまりイギリスのEU離脱の後にはEU唯一の英語圏ともなる)、地理的にもアメリカからみてヨーロッパの入り口に位置するため、グーグル、アマゾン、マイクロソフトなど名だたるIT関連企業がその欧州本部をアイルランドに置いています。

カトリックの色彩が濃く、ヨーロッパでもっとも保守的とされた国民性も近年著しく変化してきています。
2015年には国民投票により、同姓婚が認められたところでしたが、ちょうど私たちの訪問中に妊娠中絶の是非を問う国民投票が行われることになり、しかも大使館を訪問したちょうどその日が投票日だったのです。

市街地の街灯などには、一面に賛否それぞれの看板が掲げられ、繁華街では若い人々が通行する市民に熱心にアピールしていました。





25日夜には大勢が明らかとなりましたが、結果的には賛成票がほぼダブルスコアをつけ圧勝しました。
今後、政府は具体的な事項を定めた法案を作成し、国会での審議を経ることになります。

大使館を辞去した後、アイルランド最大規模の自転車ロードレース大会「ラス・タルチャン」Ras Tialeteann の7日目のスタート地となるカーロウ Carlowe という町に向かいました。

ここでは、その途中にたまたま遭遇した景観についてご紹介します。「ダナメイズの岩城」Rock of Dunamase です。







この石造りの古城は、始め9世紀のノルマン人侵略のときに、またその後12世紀後半のイギリスの侵略の際に、砦として活用されたそうです。
今では廃墟となっていますが、頑丈な造りゆえ壊れたのちも朽ちてはいません。

この小高い古城から見渡すことができる風景もまた素晴らしいものでした。



街並みも、名所旧跡も、田園も、そして間違いなく海岸も(今回は広々とした浜辺を眺める機会に恵まれませんでしたが)、どれもみな息を飲むほど美しいのがアイルランドの光景です。

カーロウに着いてからは、アイルランド自転車チームU23代表監督のニール・マーチン氏と会い、次の日の会談に備えました。

(〈下〉に続く)
Copyright �・ 2006march-2010 萩の観光・暮らしのクチコミ情報サイト「萩ウォーカー」